理研、水電解触媒の白金量削減470分の1へ、水素製造のコスト低減

【SCN投稿記事のスタンス】←タッチしてご確認ください。


理化学研究所

理化学研究所の川本益揮専任研究員とオサマ・メタワ国際プログラムアソシエイトらは2023年8月21日、水電解触媒の白金使用量を削減することに成功したと発表した。質量当たりの活性は270倍になる。150時間の連続稼働を確認した。水素製造の運転コストは水素1キログラム当たり5.3ドル(約770円)に相当する。脱炭素社会の実現につなげる。

ナノ炭素材料(ナノは10億分の1)と水分散性白金ナノ粒子の複合体を作製した。単層カーボンナノチューブと白金ナノ粒子を水中で混ぜ、分散液を塗布して電極を形成し、水電解セルを作る。
電圧2ボルトで白金1グラム当たり8万9300アンペアの電流を流し、1時間に15・7ミリモルの水素を生成できた。水電解の効率を表すファラデー効率は99%だった。質量活性は市販触媒の270倍になる。

白金の使用量は470分の1。高価な白金を減らせるため、投資効率の高いシステムになる可能性がある。再生可能エネルギーを水素として蓄えられると内燃機関などに利用できるとのこと。

日刊工業新聞記事より抜粋

 

コメントを残す