NTT、藻類のCO2吸収量を向上させる遺伝子を特定

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地球上における二酸化炭素循環図

NTTはリージョナルフィッシュと共同で、ゲノム編集技術によって藻類のCO2吸収量を大幅に向上させる遺伝子の特定に成功したと発表した。

藻類の二酸化炭素吸収量を大きく向上させる遺伝子を特定

現状、海洋から大気へと排出されるCO2は、大気へのCO2排出量全体の33.7%にも及んでいて、人間の活動による排出量の7倍以上となっている。量としてはおよそ2860億t/年となるから驚きだ。そして、この海洋からのCO2排出量を低減できれば、地球温暖化に大きく寄与できることになる。そのため、藻類のCO2吸収量を増加させる技術などを開発することは、とても有効なのだ。

CO2吸収量を向上させる藻類の遺伝子特定手法

そこでNTTとリージョナルフィッシュは、藻類の遺伝子に注目。まず、藻類のCO2吸収に関わる遺伝子を選定する手法の確立に着手した。

CO2濃度が低い環境において、CO2の吸収に関わる遺伝子が増強または喪失されると、CO2を吸収して有機物を作る増殖の速度が、親株に比べて著しく変化することになる。つまり、その時操作された遺伝子が、CO2吸収に関わるものであると判定できるという。

藻類がもつ12種類の候補遺伝子をピックアップ。ゲノム編集技術を用いて操作し、そのCO2吸収量を親株と比較することで、吸収量が大幅に増加すると考えられる2つの遺伝子の選定に成功したとのこと。

NTTは今後、藻類によるCO2の吸収量の定量評価も行っていくという。その他にもこのゲノム編集技術を応用し、藻類のみならず他の植物におけるCO2の吸収や光合成、さらには遺伝子の成長、耐病性、ストレス耐性などの有用形質に関わる遺伝子の特定も実施していくとのこと。

マイナビニュースから抜粋

 

 

 

 

“NTT、藻類のCO2吸収量を向上させる遺伝子を特定” への1件の返信

  1. この記事を見て改めて考えさせられました。二酸化炭素の排出量、人間由来(工場や車などの排出を全て合計したもの)が全体の5%未満なんです。
    我々人間の活動がいかに微々たるものかを実感させられました。
    カーボンニュートラル活動は持続可能な未来と技術革新のために大変有意義な活動だと思っていますが、はたして、本当に人間が二酸化炭素排出をゼロしたとして、地球温暖化は止められるのでしょうか?
    皆さんはどうお考えになられますか?
    SCN:伊東

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