新たなCO2吸収源 「ブルーカーボン」

050年カーボンニュートラル実現には、温室効果ガス排出量の削減だけではなく、二酸化炭素(CO2)の吸収源対策が重要です。森林によるCO2吸収に加えて、岩礁や浅瀬の藻場等がCO2を吸収する「ブルーカーボン」が、新たな吸収源として注目を集めています。森林による「グリーンカーボン」と並ぶ吸収源の新たな柱として位置づけられる「ブルーカーボン」の取り組みを紹介します。

森林の約2.4倍の吸収量

釧路港の防波堤内に造成された藻場。

「ブルーカーボン」は海藻や植物性プランクトン等が海水中に溶け込んだCO2を吸収し、枯れた後に海底への埋没等で炭素を貯留する効果があります。藻場による吸収は森林による吸収よりも効果が高いと試算されています。
CO2は水に溶けやすい性質があり、海洋全体のCO2量は大気中の約50倍。アマモ等海藻の藻場や、湿地・干潟、沖縄県や鹿児島県に分布するマングローブ林も「ブルーカーボン」生態系で、「海の森」を充実させることが、新たな吸収源として期待が集まっています。
国土交通省では、北海道の釧路港で、しゅんせつした土砂を有効活用し、沖合の防波堤の内側に浅場を形成。防波堤の整備コスト縮減と併せて海藻類を生息させるプロジェクトを進めています。
試験区間3600平方メートル当たりのCO2貯留効果は約1.9トン。これは、森林の面積とCO2吸収量から単純に計算される単位面積あたりの吸収量と比較すると、約2.4倍と推計されています。

自民党HP

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