COP27が閉幕しました。それで思うこと

本年2022年11 月、エジプトで国連気候変動枠組条約第27 回締約国会合(COP27)が開催。気候変動対応への逆風により合意決裂を危惧する声もあったが、最終的に全会一致で「シャルム・エル・シェイク実施計画」を採択しました。

COP27会議ロゴ

今年のCOPは科学的見地や人類や地球の未来についての議論が縮小し、政治色の強い国際会議になったようです。

具体的な成果としては、温暖化に起因する災害等による「損失と損害」を支援する基金創設で歴史的な合意がなされたほか、災害等の早期警報システムのカバー範囲を5年以内に世界のすべての人に広げる目標も設定。また、防災インフラ整備といった温暖化への備えである「適応策」に関する目標設定や、「損失と損害」の技術や資金支援の枠組みに関する議論も進展。

もっとも、温室効果ガス排出削減といった温暖化を抑制する「緩和策」などの議論は不十分な状態で、新興国に対し、先進国(主にG7)が支援するべきということが、ことさらに強調されたようです。

ただ頑張っている我が国日本は、あいかわらず「化石賞」だのと揶揄され、吊し上げられ、温室効果ガス削減の厳しい目標達成と責任を突きつけられたばかりか、新興国への「損失と損害」と称した多大の援助も課せられることになりそうなのが、一日本国民として大いに不満があるところでございます。

私なりに実際の温室効果ガス(二酸化炭素に絞る)の排出量と国別の割合を調べてみました。

中国が排出量多いのだろうというのは分かっていましたが、調べてみてびっくりです。自称発展途上国として逃げ回り責任を回避している中国が31.6%(G7の総合計より10%以上も多いのです)加えて環境問題では発展途上国と自称するロシア、インドを合わせると世界の排出量のなんと43.1%をこの3カ国だけで排出しているのです。

先進国の責任が問われたG7は、彼らの約半分しか排出していないのです。実に彼ら3カ国だけでG7の2倍なのです、2倍!いくら先進国に先行の責任があり「損失と損害」を補償しろと言われても実際に一番二酸化炭素を排出している国がその責任を逃れてようとしているのですからどうしようもありません。

我が国、日本は全体の3.1%であり、そこから1%を削減するのにどんなに努力と資金が必要なのか。。。中国が二酸化炭素を1割削減するだけで日本の二酸化炭素の排出量以上の削減効果が可能なのです。とても不条理でやるせない数字です。

先進国だから・・発展途上国だから・・新興国だから・・と言わず排出量の多い国は責任を持つべきだと思うのですが、グレー国の3カ国は、独自主義で国際協調が薄く(ロシアに至っては21世紀だと言うのに、他国を侵略戦争までしていますし)本当にため息しか出ません。

SCN:伊東

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