カードゲームで脱炭素、北九州市立大院と老舗餅店が考案

カーボンニュートラルについて学ぶカードゲーム

子どもたちにカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)について考えてもらおうと、北九州市門司区の老舗「高石餅店」(清藤貴博店主)と北九州市立大の大学院生がカードゲームを考案した。

高石餅店は、同大大学院国際環境工学研究科との共同プロジェクトで、容器を牛乳パックと同じ紙素材にするなど温室効果ガス排出を抑える取り組みを進めている。

 カードゲームは、自分が餅店を経営するという設定。原材料▽容器▽エネルギー▽運搬――などと書かれたカードに、削減できる温室効果ガスの量と、削減にかかる費用が記されている。参加者はこのカードを使い、目標の削減量と金額を設定した上で餅を製造する。

 ゲームを考案した同大大学院1年の中国人留学生、万暁炎(マン・ギョウエン)さん(24)は「子どもが学んだ知識を親や知り合いに話すことで、いろんな人に広がる」と狙いを明かす。

 ゲームは9月中旬、門司区の小森江東小と小森江西小の児童らに出前授業で披露。児童らは楽しみながら脱炭素化社会について学んだ。清藤さんは「環境に配慮することはコストがかかるということに疑問を感じる反応が興味深かった」。万さんは「CO2(二酸化炭素)削減など、身近なことからできることがあると感じてくれたら」と話した。

毎日新聞

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