トヨタの水素自動車「シェア5%」は少ないが日本の狙いはそこだけではないー中国メディア

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トヨタは数日前、中国で燃料電池車MIRAIを発売した。レクサスLSと同じプラットフォームで生産され、価格は75万元(約1500万円)前後。航続可能距離はWLTCモードで850キロとなっている。MIRAIの中国発売は、トヨタが水素エネルギー分野への投資を止めることなく、研究、製造を続けていることを改めて認識させた。その歩みはやや鈍いが、決してなおざりにしているわけではないのである。

トヨタ水素燃料自動車MIRAI

現在のEVはまだスタート段階にある。動力用バッテリーの出現は確かにエンジンからの離別を推し進めているが、一方で使い勝手を犠牲にしている面もある。今のバッテリーは寿命やエネルギー密度、コスト、大きさ、品質、安定性などいずれの面においても技術的な壁に直面している。いわば、現在のEVはひな型にすぎないというわけだ。

トヨタの内部計画では、水素エネルギーは「主な発展の方向性」ではないのだが、「非常に必要な発展の方向性」と位置づけられているのだ。技術の発展、ニーズの多様化に伴い、未来の動力は電気、燃油、水素エネルギー、さらに将来出現するであろう先進的なバッテリーそれぞれによって構成される多様化の様相を呈すると認識しているわけである。

トヨタは、EVが小サイズの近距離通勤製品により適していると認識している。そして、燃料電池車の重要なマーケットは実は商用トラック、路線バス、長距離バスといった大型車にあると考えているのだ。これらの車両は自動車の中でも特に環境汚染が著しく、電動化にも向いていないということなのである。

トヨタにとって、カーボンニュートラルへのモデルチェンジは必ずやらなければならないこと。そしてこれは、世界の全ての企業の任務だ。トヨタの計画では、水素エネルギーが5%の市場シェアを達成できればOKだという。世界で8000万台の自動車を売ったなら、そのうち400台が水素エネルギーであればカーボンニュートラルに貢献できるということになる。水素エネルギーの発展に取り組んでいるのはトヨタのほか、現代など少数に限られる。しかも、十分な使い勝手を備えた製品は非常に少ない。トヨタのMIRAIを見れば、トヨタの水素エネルギー技術が相当に成熟していることがわかるのである。

レコードチャイナ

 

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