「牛の生産性を高める給餌」でJ-クレジット創出、げっぷ等由来のメタン削減で

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農林水産省は11月22日、J-クレジット制度において「肉用牛へのバイパスアミノ酸の給餌」が農業分野の新たな方法論として追加されたと発表した。

給餌にバイパスアミノ酸を加え、成長促進による肥育期間短縮により、メタンガス等を削減する方法論が確立

1.「肉用牛へのバイパスアミノ酸の給餌」について

本日、J-クレジット制度において農業分野で新たに対象となった方法論(※1)は、肉用牛に、バイパスアミノ酸(※2)を加えた飼料を給餌することで成育を促進し、従前より肥育期間が短縮されること等により、枝肉重量当たりの温室効果ガスの排出量を削減する手法です。今後、この方法論に基づく削減計画を登録し、実際の削減活動を実施したうえで所定の審査を受けると、削減量分の「クレジット」の認証を受けることができます。

(※1)方法論:
クレジット認証の対象となる取組について、温室効果ガスの排出削減・吸収に資する技術ごとに、適用条件や排出削減・吸収量を算定する方法、モニタリング方法等を定めたもの。
農業分野の方法論は、「牛・豚・ブロイラーへのアミノ酸バランス改善飼料の給餌」、「家畜排せつ物管理方法の変更」、「茶園土壌への硝化抑制剤入り化学肥料又は石灰窒素を含む複合肥料の施肥」、「バイオ炭の農地施用」、「水稲栽培における中干し期間の延長」の5つがある。

(※2)バイパスアミノ酸:
不足しやすいアミノ酸を、牛の胃で分解されることなく小腸まで届くように加工したもの。バイパスアミノ酸を飼料に加えることにより、肉用牛が効率的にアミノ酸を利用することで、成育が促進される。

2.J-クレジット制度の活用について

J-クレジット制度は、温室効果ガスの削減・吸収量を「クレジット」として国が認証し、取引を可能とするものです。農林漁業者等による削減・吸収量が「見える化」されるとともに、農林漁業者等が、温室効果ガスの削減・吸収の取組により生じるクレジットから販売収入を得ることができるため、農林水産分野での活用が期待されます。

環境ビジネス記事および農水省HPから抜粋

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