二酸化炭素を爆食いするバクテリア

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バクテリア顕微鏡写真

“二酸化炭素を驚くほど早く食べるという微生物”が、地球の気候目標を達成するのに役立つ可能性があると『BBC』が報じた。

フィールド研究で、米ワイル・コーネル医科大学とハーバード大学医学部で微生物学を専門とするBraden Tierney氏は、シチリア島近くの火山島の海岸沖に訪問。同地にて、シアノバクテリアと呼ばれる微生物の一種が二酸化炭素を「驚くほど早く」食べることを発見した。

同地域の沖合には二酸化炭素が豊富に発生する水熱噴出孔がありながら、この噴出孔は浅い海の中にあり、深海の噴出孔とは異なり太陽光が差すという。これらの条件が、二酸化炭素を食べる微生物の進化に最適な環境を作り出していたようだ。

Tierney氏は、今年さらにコロラド州のロッキー山脈にも訪れていた。

この地域は「炭酸泉の活動の温床」であり、二酸化炭素濃度はシチリア島の火山と比較しても最大1000倍も高いという。同エリアにおいては、シチリアで実際に観察したものよりもはるかに高い二酸化炭素レベルの中で生存する微生物株を発見したとのことだ。

同氏はこの株の発見に対して、「急速に二酸化炭素を消費する微生物が研究されているが、特定の株の吸収速度は比類のないものだ」と語る。新しく発見した新株のことを「自然の錬金術師」と表現し、他のもっとも効率的な微生物よりも22%多くのバイオマスを生み出すことが明らかになった。

既に、英国の企業「CyanoCapture」は、シアノバクテリアを使用して生物油とバイオマスを生産しており、同様のことは日本の企業でも行われている。

BBC報道から抜粋

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