群馬高崎市、ごみ焼却熱活用の地域新電力会社を設立、電力の地産地消

新高浜クリーンセンター(仮称)の完成予想図

群馬県高崎市は、ごみ焼却熱を利用して発電した電力を市内の公共施設等に供給する地域新電力会社「たかさき新電力」(仮称)を設立すると発表した。高崎商工会議所や民間企業に協力を求めて二〇二四年に立ち上げ、電力の地産地消による脱炭素社会実現や地域経済の活性化を目指す。(石井宏昌)
 市は老朽化したごみ処理施設「高浜クリーンセンター」(高崎市高浜町)に代わり、二五年一月の完成を目指して新高浜クリーンセンター(仮称)の建設を進めている。新電力は、同センター内に整備する廃棄物発電施設による電力を主電源とする。年間発電量は二万世帯分に相当する約八千五百万キロワット時を見込む。
 事業パートナーとなる企業を公募型プロポーザルで選定し、二四年八月に会社を設立。二五年二月の電力供給開始を目指す。
 市環境政策課は「再エネの一つのバイオマス発電に位置付けられる。太陽光や風力による発電と違い、発電量が天候や時間帯に左右されることもない。市域で活用できる貴重な再エネ電源」と強調する。
 短期的にはセンター内の発電施設から調達した電力で主に公共施設へ供給。将来的には太陽光や小水力発電など再エネによる電力を市内外から調達し、再エネ電源の導入拡大を図る。
 富岡賢治市長は「積極的に電力の地産地消に取り組み、脱炭素社会実現を目指したい」とコメントした。
群馬県内での地域新電力会社は、中之条町や太田市も設立している

東京新聞

コメントを残す